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好評のアール・ブリュット(生の芸術)展/水族館での開催は全国初/自由で無垢な表現が魅力/区議会公明党 障がい者の文化活動支援/東京・品川区

s151008.jpg 躍動感あふれる、わずか3センチほどの戦士たち、幾何学的模様で描かれた魚、陶器に小さなトゲ状の突起を付けたオブジェ――。
 正規の美術教育を受けていない人が独自の発想や方法によって制作した作品を展示する「アール・ブリュット展」(東京都品川区主催)が、同区内にある「しながわ水族館」で開かれている(今月12日まで)。この展示会は、全国のアール・ブリュット作家10人の作品約130点を紹介。誰の評価も気にせず、ひたすら純真に制作した絵画やオブジェが、見る人の心を揺さぶっている。
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 アール・ブリュットとは、フランス語で「生の芸術」を意味し、既存芸術の傾向や技術にとらわれない、自由で無垢な芸術表現による絵画や造形物を指す。日本では、知的障がいや精神障がいのある人などの作品が多く、「裸の大将」として知られた山下清氏もその一人。
 同展に協力した社会福祉法人・愛成会(東京都中野区)の小林瑞恵アートディレクターは、日本のアール・ブリュットについて「世界に通用する芸術分野」と指摘する。
 同展に足を踏み入れると、あるショーケースに人だかりができていた。飾られているのは、お菓子などの袋の口を締めるのに使うカラフルな針金で作られた体長3センチほどの人形群だ。作者はアール・ブリュット作家の勝部翔太氏。剣や銃を持った戦士が多く、アニメから飛び出してきたような印象を受ける。
 このほか、イタリアの国際美術展「ヴェネチア・ビエンナーレ」に作品が招待された数少ない日本人の1人、澤田真一氏の作品なども展示されている。
 品川区の中山文子障害者福祉課長は、今回の展示会について「水族館での開催は国内初で、世界でも珍しい」とした上で、「純真な気持ちの表現が、見る人を感動させている」とアール・ブリュットの魅力を語る。
 9月23日には、超党派の国会議員による「障害者の芸術文化振興議員連盟」の副会長を務める公明党の高木美智代衆院議員のほか、都議会公明党の伊藤興一議員、品川区議会公明党のメンバーらが会場を訪れ、泳ぐ魚とアート作品が織り成す幻想的な空間を視察した。
 区内でのアール・ブリュット展の開催や、障がい者の芸術文化活動の支援については、阿久津広王区議が議会質問などを通じ、一貫して推進してきた。
 視察を終えた高木さんは「作品から湧き上がる命の叫び、衝動を感じた」と強調し、「一人でも多くの人に知ってもらえるよう、国としても積極的に支援していく」と語っていた。
(10月8日 公明新聞より)

伊藤こういち行動記録

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